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21世紀に入ってそれなりの年月が立つのに、未だに70年代の音楽を中心にレビューしています。懐古趣味だと言われそうですが、70年代の音楽を越すアーチストが現れないのですよ。いや、正確には音楽も進化しており、その進化の流れについていけないだけなのかもしれないけど・・・。 そんな中、素晴らしいBANDを見つけた。それがまた70年代のBANDなのです。

その名はRENAISSANCE(ルネッサンス)。「ロックとクラシックの融合」に成功した素晴らしいBAND。特にヴォーカルのアニー・ハズラムのクリスタル・ボイスは天下一品です。

英国の大御所クラシカルプログレバンド、第2期RENAISSANCE(ルネッサンス)のアルバム「Prologue(プロローグ)」、「Ashes are burning(燃ゆる灰)」「Turn of the cards(運命のカード)」「Scheherazade & other stories(シェラザード夜話)」「Live at Carnegie hall(ライヴ・アット・カーネギー・ホール)」「Novella(お伽噺)」、「A song for all season(四季)」は、すべて素晴らしく必聴級の傑作名盤。

管理人にとって70年代ロックの神がLED ZEPPELINだとしたら女神は間違いなくアニー・ハズラム参加時の第2期RENAISSANCEでしょう。LED ZEPPELINのアルバムに外れなしといわれるように、この時期のRENAISSANCEのアルバムも外れなし。そしてRENAISSANCEはLED ZEPPELINとは違った方法論で違う頂点に達したBANDだと思います。

DEEP PURPLE辺りもそうですが、古くから「ロックとクラシックの融合」という試みが、盛んに行われてきました。(なんとハードロックBANDのイメージが強いDEEP PURPLRはロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラと競演したりしていた。)しかしその試みが真に成功した例というのはそう多くはありません。数あるBANDの中での、数少ない成功例のひとつが RENAISSANCE(ルネッサンス)でしょう。

RENAISSANCEの成功の秘訣はその音楽性にあると思います。英国的トラッドフォークを基盤にオーケストラ・サウンドが加わる。アコースティック・ギター、ピアノ、そしてオーケストラの違和感なき融合が、このバンドの最大の美点。さらにRENAISSANCEの非凡さはそれだけではなく、あくまでもトラッドフォークを基本とし、オーケストラをコントロールした点でしょう。そして何といっても「歌姫」アニー・ハズラムの存在です。彼女の女神のような美しいクリスタル・ボイスは、RENAISANNCEの音楽性を構築する上で必要不可欠な存在だったといえるでしょう。

作品はそれぞれ個性的で、どれが最高かを問うことに意味は無いです。なぜならシンフォニックな一大組曲ならば「シェラザード夜話」を、最もクラシカルな作品ならば「プロローグ」、英国的なしっとりしとた叙情美ならば「燃ゆる灰」と、それぞれ見事に色合いが違う作品だからです。

管理人が70年代、リアルタイムにRENAISSANCE(ルネッサンス)に巡り合えずに大人になってから出会った理由としては、このBANDの正式メンバーとしてエレキ・ギター奏者がいなかったからだと思います。ギター少年の鼻はまったく効かなかったのです。そして少年時代にはクラシック音楽を必要としていなかった事も少なからず影響しているのでしょう。とにかく生涯でRENAISSANCEに巡り会えたのは幸運でした。


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1977年発表「Novella(邦題・お伽話)」。フォーク・ロック音楽とクラシック音楽の融合が、極めて高度な次元で果たされた名盤。アニー・ハズラムの歌声も多様性が出てきた感じだ。

曲目
1.CAN YOU HEAR ME ?
2.THE SISTERS
3.MIDAS MAN
4.THE CAPTIVE HEART
5.TOUCHING ONCE (IS SO HARD TO KEEP)

アルバムは度肝を抜くオーケストラと混声合唱のパートから始まる。1曲目の「Can You Hear Me?」は13分を超える作品で、特にアニー・ハズラムの問いかけるようなヴォーカルが印象的だ。間奏部の静かなパートはRENAISANNCEにしては実験的かつ冒険的。

2曲目の「The Sister」は7分を超えるもの悲しいバラード。RENAISANNCEの楽曲の中では珍しく悲哀を感じる曲調。間奏のスパニッシュ・ギターの響きが悲しみを倍増させる。アニー・ハズラムの声もどこと無く透明に、そして悲しげに響く。哀愁ただようよい曲である。

3曲目の「Midas Man」はアラブ世界を放浪しているかのような気分にしてくれる名曲で、ルネッサンスが得意技としているアコースティックな世界観から始まり、クラシカルな側面をオーケストラを用いてシンフォニックに盛り上げていく見事な作品。アニー・ハズラムのクリスタルボイスがその世界をより一層昇華させている。とてもドラマティックな作品。

4曲目の「The Captive Heart」は、ピアノとボーカルだけによるシンプルで静かな作品。

そして最後は「Touching Once(is so Hard to Keep)」。壮大で豪華な楽曲で締めくくられる。RENAISANNCEの楽曲の中でも屈指の作品であり、トラッド・フォーク音楽の穏やかさと、ロックの疾走感、クラシカルでドラマティックな躍動感が混在するクオリティの高い楽曲だ。

何よりもエンディングでのアニー・ハズラム の伸びやかなロング・トーンは、
無垢の奥に情熱と深い知性を秘めている。第2期RENAISANNCEの傑作の一つである。

Renaissance - Touching Once(is so Hard to Keep)



50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・10
メロディアス度・・9.0



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1976年発表の「Live At Carnegie Hall」。 BANDはオーケストラと共演で英国ツアー、米国ツアーを繰り広げる。本作は、そのツアーより、ニューヨーク、カーネギー・ホールでのパフォーマンスを収録したライヴ盤。(ニューヨークフィルとの共演・1975/6/20~6/22日の演奏から)

スタジオ盤とたがわぬクオリティのアニー・ハズラムの美声、華麗なるキーボード、タイトなリズム・セクション等ライヴの魅力がたっぷり入った名作でもあり、その選曲からいままでのルネッサンスの軌跡をたどれるBESTアルバム的な色合いもある。

圧巻はCD2の2曲で、スタジオ盤の倍以上の時間をかけて演奏されている。ぜひ聴いてみてほしい。(MCがちょっと長い気がするが・・・)

CD1
「Prologue」(7:30)・・アルバム「Prologue」より
「Ocean Gypsy」(7:13)・・アルバム「Scheherazade & Other Stories」より
「Can You Understand」(10:26)・・アルバム「Ashes Are Burning」より
「Carpet Of The Sun」(3:37)・・アルバム「Ashes Are Burning」より
「Running Hard」(9:40)・・アルバム「Turn Of The Cards 」より
「Mother Russia」(10:23)・・アルバム「Turn Of The Cards 」より

CD2
「Scheherazade」(28:48)・・アルバム「Scheherazade & Other Stories」より
「Ashes Are Burning」(22:59)・・アルバム「Ashes Are Burning」より



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50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・10
メロディアス度・・9.0

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1975年発表の「Scheherazade & Other Stories(邦題・シェーラザード夜話)」。今までの土臭さは消え、洗練された香りのする本作は「千夜一夜物語」を主題としたRENAISSANCE(ルネッサンス)初のコンセプトアルバム。

オーケストラや鍵盤楽器や電子音を多用して構築された、幻想的且つ叙情的な音世界が怒涛の如く展開される。また、今までにも増して大曲志向が見られるのも、本作の大きな特徴だ。プログレ色も濃い。叙情性や幻想性に関しては、ルネッサンス史上最高だ。


曲目
1.TRIP TO THE FAIR
2.THE VULTURES FLY HIGH
3.OCEAN GYPSY
4.SONG OF SCHEHERAZADE
(including)
4-1.FANFARE
4-2.THE BETRAYAL
4-3.THE SULTAN
4-4.LOVE THEME
4-5.THE YOUNG PRINCE AND PRINCESS AS TOLD BY SCHEHERAZADE
4-6.FESTIVAL PREPARATIONS
4-7.FUGUE FPR THE SULTAN
4-8.THE FESTIVAL
4-9.FINALE


1曲目の「Trip To The Fair」はダークな色調のピアノによるイントロで始まる。疾走するピアノ。ドラムとベースが入り、不気味な女性の声や笑い声が流れ、非常に妖しい雰囲気を醸し出す。

ヴィブラフォンが鳴りだし、アニーのヴォーカルが静かに滑り出す。広がりのある、伸びのある歌声。シンセサイザーが軽快なフレーズを鳴らして楽しげな雰囲気。クラシカルなピアノのイントロからファンタジックな歌パートへの展開が意外な楽曲。意外なほどアニーのヴォーカルパートは少ない。

2曲目の「The Vultures Fly High」は疾走感にあふれるアップテンポのナンバー。切れ味のいいピアノの伴奏で、切れのあるヴォーカルがいっそう冴える。ストレートなロックで、ルネッサンスにあっては珍しく勢いで走る曲調だが、非常に決まっている。こういう曲を演奏してもクオリティの高さは変わらない。

3曲目「Ocean Gypsy」。ストリングスとアコースティック・ギターが伴奏する哀愁のバラード。透明感あふれる弦楽とベースが伴奏するアニー・ハズラムの歌うメロディは、あまりにも美しく哀しい。優れたアレンジのため、重厚な悲劇になっている。名曲だ。

そして最後は、管弦オーケストラをフル回転させた9パートから成る24分を超える超大作「Songs Of Scheherazade」。オーケストラを巧みに用いていて、荘厳さと躍動感と優美さにあふれている楽曲だ。ドラマティックな全体構成のすばらしさもあり、大作の多いプログレ史上でも屈指の名曲。

映画の一場面を見ているかの様な展開は、いろいろな感情が湧き上がっては消えていく。そして静寂。緊張と緩和。とにかく今作は音楽史上でも屈指の名盤だ。もう言葉はいらない。

Renaissance - Ocean Gypsy


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メロディアス度・・9.0


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1974年発表の「Turn Of The Cards(邦題・運命のカード)」。 華麗なピアノとリズム・セクションによるアンサンブル、劇的な展開美、そして天高く飛翔するアニー・ハズラムのクリスタル・ボイスは、ここでも十二分に発揮されている。

オーケストラは前作よりもドラマチックに用いられており、アルバムを通して悲劇的ともいえる重厚さが感じられる。大作と小品をバランス良く配したアルバム構成も素晴らしい。

曲目
1. Running Hard
2. I Think Of You
3. Things I Don't Understand
4. Black Flame
5. Cold Is Being
6. Mother Russia

「Running Hard」は華麗なピアノ・ソロで始まるアップ・テンポな楽曲。叙情的でクラシカル且つ、ロック的な疾走感とシンフォニックな美しさに満ち溢れた楽曲で気高きアニー・ハズラムのヴォーカルと流れるようなストリングス、タイトなリズムなど, RENAISSANCEの魅力でいっぱいの楽曲だ。

アニー・ハズラムもアップ・テンポにあわせ軽快に歌う。バックのベースがロック的疾走感を煽る。ドライブ感が体に浸透してくる。 劇的に場面が展開され、曲はテンポを落とす。アニー・ハズラムもそのテンポにあわせメロディをやさしく歌い上げる。その後リフレインが続きエンディング。 10分近い楽曲だがアレンジが素晴らしく、あっという間に終曲になる。

そして次には3分程度の小曲「I Think of You」。しっとりとラブ・ソングをアニー・ハズラムが牧歌的に歌いあげる。

「Things I Don't Understand」は10分弱の大曲で、やはりベースとピアノが曲の全体をコントロールしながら展開していく。複雑な展開を持つ曲だが、淡々とした導入部から、アニー・ハズラムの美しいスキャットが登場する中盤以降の盛り上がりまでの流れが素晴しい。

まさに組曲的クラシカルロックの正統派で、アニー・ハズラムの天上から舞い降りてくる様な澄み切った歌声も素晴らしい。キレのいい鋭いピアノと、アニー・ハズラムの緩急を駆使した歌唱法の対比が絶妙な緊張感を生み出している。

「Black Flame」は、メロディの秀逸さとアニー・ハズラムの起伏に富み、感情を込めた歌声が感動的な楽曲。アレンジも見事だ。

「Cold Is Being」はアルビノーニの「アダージョ」に歌詞をつけた作品。チャーチ・オルガンの伴奏にて歌われるアニー・ハズラムの歌は、力強くも無常感、悲壮感にあふれてる。

「Mother Russia」も10分弱の大曲で、オーケストラが大々的にフィーチュアされた演奏は、ロシアへの悲痛なメッセージ。悲壮感あふれるイントロに続いて歌われるアニー・ハズラムの声は繊細でどこか抑え気味だ。

演奏はドラマ性や叙情性、そして哀愁性と英国的センスを見事に表現し、聴き手を圧倒する。もう、言葉での表現は不可能だろう。ただただ音に身をゆだねる事がリスナーとしての正しい姿勢だろう。

Renaissance - Running Hard


50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・10
メロディアス度・・8.5


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