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前作をもって「EMERALD SWORD SAGA」を完結させたRHAPSODYの新作は、2004年発表の「SYMPHONY OF ENCHANTED LAND II 」(シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ II)。これは「THE DARK SECRET SAGA」という新たなシリーズの始まりでもあり、前作のクライマックスがクオリティが高かっただけに、新シリーズへの期待も高鳴る。

今作は全体としては、全編クライマックスの様な前作よりも、アルバム全体の起伏が取れており、緩急のバランスもよく、メタル史上最上級と言える壮大かつ緻密なオーケストラや、50人編成のクワイア隊を擁して完成されている。 RHAPSODY史上最高にシネマティックで、かつ聴き疲れしない優れたアルバムだ。


曲目
1. The Dark Secret
2. Unholy Warcry
3. Never Forgotten Heroes
4. Elgand's Green Valleys
5. The Magic Of The Wizard's Dream
6. Erian's Mystical Rhymes
7. The Last Angel's Call
8. Dragonland's River
9. Sacred Power Of Raging Winds
10. Guardiani
11. Shadows Of Death
12. Nightfall On The Grey Mountains


1曲目。ナレーションにから劇的に展開する序曲。RHAPSODYらしいスケール感に溢れている。

2曲目。これもまた荘厳なクワイヤで始まる重厚で勇壮感溢れる曲。曲の展開も緩急がよく考えられており、疾走部が一段と引き立っている。中間部のギターソロは、やや民謡調でもあり、曲のアクセントになっている。そしてサビのクワイアの高揚感は、アルバム中でもずば抜けて素晴らしい。

3曲目。もはやRHAPSODY定番中の定番チューン。ドラッド調メロディと勇壮系メロディが見事な展開を見せる名曲。女性コーラスが効果的に使われている。中間部のギターソロが美しい。サビでのクワイアの重厚感は圧巻。

4曲目。民謡調の短いインストゥルメンタル。素朴な雰囲気と笛の音色が創りだす休息の時間。

5曲目。 壮大なバラード曲。威厳に満ちた歌の旋律も、ファビオ・リオーネ (Vo) の表現力とうまく融合し、見事な叙事詩的世界観を描き出している。感動的な名曲。

6曲目。 約10分の大作。RHAPSODYらしい勇敢に疾走する騎士系のサビに加え、後半のドラマティックな展開とくれば文句はないが、途中助長的な部分を数分切って、コンパクトにまとめれば、もっと良くなる曲だと思う。

7曲目。 RHAPSODYの伝統的な疾走曲。展開は見事であるが、曲としては新鮮味に欠けている。

8曲目。 水の音や鳥のさえずりなどのSEやフルートの魅惑的な音色に乗せ、ファビオ・リオーネ (Vo)がしなやかな歌声を聴かせてくれるフォルクローレ調の曲。

9曲目。これもRHAPSODYらしい曲。展開の鋭さは天下一品。ビバルディの四季を取り入れ変化をつけて入るが、全体的に既知感がある。初期の頃に比べるとクラシック音楽の取り入れ方が雑になっている。また10分を超す大曲ではあるが、やや中だるみ感・既希知感は否めない。

10曲目。 ファビオ・リオーネ (Vo) の表現力が冴えるトラッド調の曲。女性コーラスが曲を盛り上げる。

11曲目。勇ましい笛の音で目を覚ます疾走曲。説得力を増したファビオ・リオーネ (Vo)の歌声が映える。中間部のギターとキーボードの掛け合いが面白い。

12曲目。 獣の遠吠えではじまる本アルバムを締めくくる演出が成された最終曲。力強いファビオ・リオーネ (Vo)のヴォーカルが心地よい。そしてもちろんRHAPSODYお約束のアルバム序曲のクワイアに戻るという展開も設けられている。


RHAPSODYとオーケストラの融合は見事に成功しており、このアルバムの聞き所の一つになっている。ただし、当然駄作ではないものの、ある種の行き詰まりを感じたこともまた事実だ。

確かに、オーケストラやコーラス隊を大々的に導入し個性的な演出する手腕は見事なもので、そのクオリティは他に類を見ない事実であるのは確かだが、「EMERALD SWORD SAGA」で築き上げた魅力を削ぎ落としているようにも思われる。


楽曲的にはほぼ前作までと同一線上にあり、特にメロディ・ラインにおいて新鮮味が感じられない。マンネリと個性は紙一重だからそれでもまだ許容出来るのだが、欠点はキラーチューンが不在である点だ。リスナーとしては間延びした10分を超す大作よりも、3,4分程度のキレのある曲を望んでいるのでは無いだろうか。

とはいえ、73分という長尺でありながらも、ドラマティックで非常に魅力的なアルバムであることは紛れもない事実で、また、ここまでクラシックと融合している楽曲をを作れるHR/HM BANDはそうそう無いことも事実である。

いずれにせよトータルで見たときのクオリティは、非常に高く、シンフォニック・メタルの先駆者として、今後の活動に一層の期待がかかる。アルバム自体は、前作のような力みもなく、万人向けの聴きやすいアルバムだ。ある意味、大人のアルバムというところだろうか。


Rhapsody - Unholy Warcry


Rhapsody-Shadows of Death



50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・8.5
メロディアス度・・8.5


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イタリアのシンフォニック・メタルバンド、RHAPSODY(ラプソディー)の2002年作「POWER OF THE DRAGONFLAME」(パワー・オブ・ザ・ドラゴンフレイム) 。

デビュー以来続いてきた「EMERALD SWORD SAGA」の最終章となる本作。まさに最後を飾るに相応しい力作で、有り余る力を持て余すかのように力強く疾走している。

「Legendary Tales」を「起」、「Symphony of Enchanted Lands」を「承」 、「Dawn of Victory」を「転」とすれば今作「Power of The Dragonflame」は「結」に当たるわけだが、これまでのファンタジーストーリーの締めくくりにふさわしく、氷の戦士たちと悪魔軍との死力を尽くした最後の闘いをもってフィナーレを迎える展開が示されている。


曲目
1. In Tenebris
2. Knightrider of Doom
3. Power of The Dragon fame
4. The March of The Swordmaster
5. When Demons Awake
6. Agony is My Name
7. Lamento Eroico
8. Steelgods of The Last Apocalypse
9. The Pride of The Tyrant
10. Gargoyles Angels of Darkness
I. Angeli di Pietra Mistica
II. Warlords' Last Challenge
III. ...And The Legend Ends...


1曲目。 「EMERALD SWORD SAGA」の最終決戦が行なわれるという、緊張感溢れる荘厳なオープニング。 RHAPSODYお約束のイントロだが、次曲につながれる大事なパターン。

2曲目。 1曲目の緊張感を引き継ぐ形で始まるRHAPSODYらしい疾走曲。緊張感を持続する劇的なクワイア・オーケストレイションが素晴らしい。その勇壮すぎるメロディは聴き手をあっという間にファンタジーの世界に誘し、中間部のギターソロや、母国語(イタリア語)による掛け合いが印象的だ。

3曲目。 休む暇もなくタイトルチューンへと雪崩れ込む。スピード感溢れる展開だ。大仰極まりない劇的展開が、聴き手をファンタジー世界のヒロインと化す。溢れ出る高揚感、留まることなくなく走り続ける疾走感が全体を支配している。 RHAPSODYの曲の中でも、パワー溢れる名曲だ。

4曲目。 ここで一度スピードダウンして、英国のトラッド風のミドルテンポな曲になる。ここでもファビオ・リオーネ(Vo)の声はヒロイックに力強く響き渡る。

5曲目。 再び、Rhapspdyらしいヘヴィーでアグレッシヴな疾走曲となるが、ファビオ・リオーネ(Vo)がデス・メタル調に歌う場面があり、新境地を開こうとしている。どこかダークで悲壮感を感じる曲。相変わらずサビは威厳に満ちている。

6曲目。最終対決の緊張感を持続させるようなヘヴィーな曲。ファビオ・リオーネ(Vo)のヴォーカルもどこか悲壮感を漂わせている。 女性ボーカル、民謡調、クワイヤ等がすべて混在一体となりRhapspdyファンタジー世界を持続させている。バロック調のギターとキーボードの激しいソロは聞き所であり見事な展開だ。

7曲目。 イタリア語で歌われるバラード。ファビオ・リオーネ(Vo)が、どうすることもできないもどかしさを歌い上げている。英雄の悲しき運命が見事に表現されている。

8曲目。 勇ましいイントロで始まるこの曲は、この世の終わりとも取れる最終決戦の始まりを表しているかのようだ。ものすごい緊張感の中、流れるようなギターやキーボードがアクセントになっていて、美しい。

9曲目。イントロからして高揚感溢れる疾走曲。善と悪の戦いにより何かが起こる事を予感させるような雰囲気が渦巻いている。スケール感、スピード感共に最高の仕上がりだ。

最終曲の10曲目。 3部構成の19分にも及ぶ大作。「EMERALD SWORD SAGA」のエンディングにふさわしい曲だ。

ⅰ.Angeli Di Pietra Mistica

アコースティック・ギターのイントロではじまる疾走曲。 Rhapsodyおなじみの場面の転換は、出し惜しみなく披露している。過去にやってきたことの総集編といった感じだ。今までとちょっと違う雰囲気がするのは、場面場面に入るアコースティック・ギターの音色のおかげだろう。

ⅱ.Warlord' Last Challenge

哀愁漂うギターによるインストルメンタルナンバー。

ⅲ...and The Legend Ends...

劇的な展開で、最後の最後の力を振り絞り、戦いは決着を見せる。、クライマックスパートでの栄光、勝利を表した盛大きわまるパートはまるで一本の大作ファンタジー映画そのもの。またエンディングでオープニングのIn Tenebrisに再び戻るというのも、感動的な仕掛けだ。

この19分にも及ぶ大作は、「EMERALD SWORD SAGA」の最終章の最後を飾る力作だ。それだけにリスナーにある覚悟を迫ってくる。そう、聴くための莫大なエネルギーが必要なのだ。

決して聴き流せる音楽ではなく、この曲を聴いている時間は、余りにも濃密であり、とてつもないエネルギーを送り込まれる。リスナーはその異様なテンションと濃密さに、いかに耐えうるか問われるのだ。まさに軽い気持ちで接すると火傷をしてしまうほど熱い内容だ。

しかし同時に聴き終わった後は爽快感にも似た感覚を味わえる。この辺がRHAPSODYの凄みだろう。


1997年 Legendary Tales (レジェンダリー・テイルズ )
1998年 Symphony of Enchanted Lands (シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ )
2000年 Dawn of Victory (ドーン・オブ・ヴィクトリー )
2001年 Rain of A Thousand Flames (レイン・オブ・ア・サウザンド・フレイムス )
2002年 Power of The Dragonflame (パワー・オブ・ザ・ドラゴンフレイム)
ほぼ1年単位に発表してきた「EMERALD SWORD SAGA」だが、本作で大円団を迎える。

本作では前作の欠点をすべて修正してきており、自信に満ちた RHAPSODY-SOUNDが聴ける。ややメロディに弱さを感じるが、それを補って余りある壮大なクワイヤと力強さ、壮厳的雰囲気や疾走感は素晴らしいの一言であり、まさに「EMERALD SWORD SAGA」を完結させるのに相応しいアルバムだ。


Rhapsody - Power of the Dragonflame


Rhapsody - The Pride of the Tyrant



50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・8.0
メロディアス度・・8.5


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イタリアのシンフォニック・メタルバンド、RHAPSODY(ラプソディー)2001年発表の「 Rain of A Thousand Flames 」(レイン・オブ・ア・サウザンド・フレイムス )。

このアルバムは次作「Power Of The Dragonflame」のプロローグといういうことで、やや変わった位置づけの作品だ。しかし内容的にも演奏時間的にも、フル・アルバムに近い充実度を保っている。基本的なサウンド・プロダクションは前作と一緒だ


曲目
1. Rain Of A Thousand Flames
2. Deadly Omen
3. Queen Of The Dark Horizons
4. Tears Of A Dying Angel
5. Elnor's Magic Valley
6. The Poem's Evil Page
7. The Wizard's Last Rhymes


1曲目。 今までのRHAPSODY的展開とは違い、いきなり放たれる疾走チューンは、さらなる戦いへの激しさをます、ファンタジーの世界に聴き手を誘う。中間部のルカ・トゥリッリ (g) のギター・ソロも激しい。

2曲目。 RHAPSODYとしては珍しい、ピアノの演奏で厳かに始まる小曲。

3曲目。 14分近い大作だが、メリハリのある展開なので、聴き飽きることは無い。女性のスキャットが効果的に配置され、久しぶりにRHAPSODY的高揚感を感じる曲だ。

前アルバムのストレートなパワーメタル一辺倒から、このような静と動を効果的に使い分けた曲が入っている点は、個人的にRHAPSODY的ファンタジー世界に感情移入しやすく、ほっとする。

4曲目。 とにかく、切なくなるほどの芝居がかったナレーションが印象的な曲。ただ長いナレーション部は、歌に昇華できなかったのか?と思う。

5曲目。 バイオリンと笛による、民謡調の短いインスト曲。

6曲目。 正直言って、すでにどこかで聴いた事のあるような感じがする曲。 RHAPSODYの曲としては展開もありふれたものだし、特別な印象は残らない。

7曲目。 ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を引用ではなく、そのまま曲に組み込んでいる。そのチャレンジ精神には頭が下がるが、その何の捻りも無い使い方は、クラシック・ファンからは失笑モノの出来だろう。

普段メタルしか聴かない人にはわからないと思うが、これならオリジナルの交響曲第9番「新世界より」を聴いた方が百万倍も感動するだろう。原曲に完全に負けている。 RHAPSODYはメタル的アプローチでは、フルオケの迫力・美しさには到底及ばないことを暴露してしまった。

アルバムとしては次作への繋ぎのミニ・アルバムなのだろうが、サウンド的に落ち着きが無く、どっちつかずの印象を受ける。

ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の組み込み失敗などもあり、個人的印象としては、どこか完結仕切れていないもどかしさを感じるアルバム。とはいえ、全体のクオリティは高いので、聴く価値は十分にある。


Rhapsody - Queen Of The Dark Horizon


Rhapsody - The Wizard's Last Rhymes


50才以上の人でも腰抜かさないで聴けるか度・・7.0
メロディアス度・・7.0


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イタリアのシンフォニック・メタルバンドRhapsody(ラプソディー)の3rdアルバム。2000年作。エメラルド・ソードを手にした氷の戦士たちの「闘い」がメインとなる本作品においては、シンフォニックな面がやや後退し、ギター・ドラムを前面的に押し出し、激しい「闘い」を表現している。

その「闘い」の激しさを現すためか、緩急よりもPOWERで押し切ってくる。シンフォニックにではなく、どこまでもメタルで押す方針のようだ。

曲目
1. Lux Triumphans
2. Dawn of Victory
3. Triumph for my Magic Steel
4. The Village of Dwarves
5. Dargor, Shadowlord of the Black Mountain
6. The Bloody Rage of the Titans
7. Holy Thunderforce
8. Trolls in the Dark
9. The Lost Winged Unicorn
10. The Mighty Ride of the Firelord


1曲目。荘厳なクアイアによる劇的なオープニングが、ドラマの始まりを物語る。

2曲目。オープニングから一転して疾走するRhapsodyお得意のパターンで、効用感溢れる疾走ナンバー。中間部のギター・ソロが力強い。ファビオ・リオーネ(Vo)ものびのびと、力強く歌い上げている。

3曲目。覚えやすい美しい旋律とRhapsody独特の勇壮感を併せ持つ力強い曲。ファビオ・リオーネ(Vo)ものびのびと、力強く歌い上げている。サビは相変わらず大合唱で壮大。

4曲目。中世的民謡調のバラード。ゆったりと幻想的な雰囲気で派手さはないが、この曲をアルバムの中間部に配置することにより、他の曲がいっそう引き立って聴こえる。

5曲目。即座に疾走曲。イントロからして素晴らしい。間奏部のギターソロのクラシカルなフレーズが心地よい。

6曲目。哀愁漂う美しいメロディから一転、力強く展開していく。勇ましく威厳に満ちた曲。分厚いクワイアが壮大さを一層引き立てている。ここでもギターソロは美しく、情感たっぷりに聴かせてくれる。

7曲目。このアルバムで最もパワフルでアグレッシヴな曲。まさに力強いシンフォニック激走ナンバー。ファビオ・リオーネ(Vo)も力強く歌い上げる。中間部の各ソロ・パートも曲調にあっており、こぎみよい。

8曲目。冒頭の短い少女のコーラスが印象的な、短いインスト曲。クラシカルなフレーズのギターソロが懐かしさを誘う。

9曲目。ドラマがクライマックスに近づいた事を知らせるドラマチックな疾走曲。ツボを押えたクラシック調の展開はクワイアも多用され、壮大さもあり、9分の大作であるが十分納得させられる構成だ。中間部のギターソロはメロディアスであり、高揚感あふれるサビまで一気に聴かせてくれる。最高のファンタジック・アドベンチャーだ。

10曲目。アルバム最後を飾るのは、静と動のメリハリが利いた、9分を超えるファンタジック大作。この曲もめまぐるしく変わる展開と、曲自体の構成力が高いため、聴き手を飽きさせる事無くひきつけて離さない。



ギターやドラムを中心とする演奏隊が、より全面に出ており、よりへヴィな仕上がりのサウンド・プロダクションは理解できるし、前作と比べ十分変化しており、その意味では正解だろう。

が、最後の2曲に大作を配置した構成は、賛否が分かれるだろう。若い世代にはいいかもしれないが、シニア世代には重く感じる。ここは、このアルバムの良否を決めるポイントだ。個人的には、最後の2曲連続大作は重過ぎる。


また全体に勢いがある変わりに、前作に比べファンタスティックでメロディアスな雰囲気が少なく、Rhapsody独特の高揚感があまり感じられなかった。逆に言えば、今まで以上のアグレッシブさがあり、ストレートなパワーメタルが好きなファンからは最も支持されるアルバムかもしれない。

個人的には、Rhapsodyとしての新しい側面を見せてはくれたが、得意としていた緩急の利いたシンフォニックさが後退したのは残念に思うが、これは個人の趣味の範囲だろう。全体を通してのクオリティは高いと思うし、「EMERALD SWORD SAGA」全体をとおしてみると、この展開もありかなと思う。


Rhapsody - Dawn of Victory


Rhapsody - Holy Thunder Force



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前作で一気に注目を集めたイタリアのシンフォニック・メタル・バンド、RHAPSODY(ラプソディー)のセカンド・アルバム。1998年作。今作ではいっそうオペラ風の流れに磨きがかかり、よりクラシカルに、よりシンフォニックになっている。

曲目
1. Epicus Furor
2. Emerald Sword
3. Wisdom of The Kings
4. Heroes of The Lost Valley
5. Eternal Glory
6. Beyond The Gates of Infinity
7. Wings of Destiniy
8. The Dark Tower of Abyss
9. Riding The Wings of Eternity
10. Symphony of Enchanted Lands


オペラの導入部的な「Epicus Furor」から、2曲目「Emerald Sword」へのすばやい場面転換は見事で、リスナーはここですでに心奪われる。

疾走曲「Emerald Sword」は圧倒的な存在感があっり、シンフォニック・メタルの王道的楽曲。メロディアスかつ力強い。クラシカルな導入部から、一気に疾走する手法はRHAPSODYの得意とするパターンだ。

続く「Wisdom Of The Kings」もしっとりとした出だしから、スピード感溢れる曲に展開していく。メロディアスで美しい曲だ。場面転換もはっきりしていて、聴きごたえがある。

4曲目「Heroes of The Lost Valley」はフルートとチェンバロによるバロック音楽そのもののハーモニーが、美しくもの哀しい。途中で映画のようにナレーションが入る

5曲目「Eternal Glory」は、オーケストラが勇壮に鳴り響き、曲は次第に戦いの時を告げているように動き出す。緩急もしっかりとついていて、どっしりとした曲。あいかわらず曲の展開はリスナーを飽きさせる事は無い。最後は「Heroes of The Lost Valley」の一部を演奏してこの曲は終わる。

6曲目「Beyond The Gates of Infinity」は、 RHAPSODYお得意の場面展開が多い疾走曲。いろいろな要素を詰め込んだせいか、やや聴き疲れを感じなくも無いが、クオリティは高い。

7曲目「Wings of Destiniy」はピアノで始まるバラード曲。RHAPSODYの曲としては、非常にシンプルな作りになっている。ファビオ・リオーネ(Vo)の感情たっぷりに歌い上げるボーカルには、彼の歌唱力の素晴らしさを再認識させられる。このバラード曲はアルバム全体の変換点として、いい流れになっている。

8曲目「he Dark Tower of Abyss」。 この曲の旋律を聴いてニヤリとするクラシック愛好家も多いだろう。有名な曲がイントロ、中間部に使われている。基本的に疾走曲ではあるが、緩急がはっきりしている。またアルバムの中でもクラシック音楽からの影響が 1番強くでており、荘厳で格調高く緊迫感がある。

9曲目「Riding The Wings of Eternity」は 壮大でスピーディーな曲。とにかくダイナミックな動きを感じる。

10曲目「Symphony of Enchanted Lands 」は ナレーションで始まるタイトルチューン。パイプオルガンの響きに重なって、ファビオ・リオーネ(Vo)が戦いへの決意を歌い上げる。荘厳な雰囲気の中、場面は展開していく。中間部での女性の独唱が印象的だ。またこの曲では民族楽器が効果的に使われている。


オーケストラの導入部分が多くなって、前作のような勇壮なイメージを持つ曲が減ったため、前作よりは勇壮さに欠けるが、そのかわり壮大さや荘厳は向上している。メロディアスな点は相変わらずだし、高揚感溢れるダイナミックな場面転換は、とても聴きごたえがある。

このアルバムも、単なるHEAVY METALというカテゴリーには収まりきらないサウンドプロダクションがされている。


Rhapsody-Emerald Sword (Official Video)


Rhapsody Of Fire - Emerald Sword + Gran Finale (LIVE CANADA)


Rhapsody - The Dark Tower of Abyss



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